1ドル123円の今だからこそ為替ヘッジをおさらいしよう

2022年3月29日

投資 米国株

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ドル高円安が進行し、下手くそな投資家で半年前に米国株や為替ヘッジなしの外国株に投資していれば、投資成績に関係なく+10%以上の下駄が履かされています。

つまり、日本株と米国株に投資した場合に円評価で見るなら米国株に投資したほうが簡単だったわけです。

そのため、逆の事が起きる可能性を考えておく必要があり、例えば日本株より15%高いリターンが取れたのに、円高だから円評価では日本株より低いという状況も全然ありえるわけで、為替ヘッジという仕組みを今こそ知っておきましょう。




為替リスクという為替変動からのリスク/リターンを抑えるのが為替ヘッジです。

いま米国株投資信託に投資するとして為替ヘッジがなければ、S&P500なら4575ドルの指数に1ドル123円で投資するわけです。

S&P500が5000になれば10%近いリターンですが、ドル円が110円になってしまうとリターンは消滅することになります。

つまり、為替変動の場合は指数そのものの動きよりも、為替主導でリターンが変わる局面はいつでも生じ、ドル建てで投資する場合は自分が投資したタイミングのドル円が大事という点以外にありません。つまり、1ドル123円のときに投資して、1ドルが123円のときに売れるなら為替の差はトゥルーで、リターンは投資の結果からとなります。


そんな煩わしいことを考えずに、純粋にS&P500からのリターンが欲しい!という願いを叶えるのが為替ヘッジつきの投資信託やETFなどです。

この場合の投資環境は日本人が日本株に投資するのとほとんど同じ環境になります。


この為替ヘッジつき商品は為替ヘッジのコストが掛かるので、その分リターンは減少してしまいます、この為替ヘッジコストを左右するものが日米の短期金利差です。


式としては以下の通り

為替ヘッジコスト≒米ドル短期金利 - 日本円短期金利


この短期金利とは1年未満の金利のことで数日から数ヶ月単位でありますが、メジャーなのは2ヶ月だと思いますが、誤差みたいなものなので1年未満と覚えておいていいでしょう。

この為替ヘッジコストを上下する理由は大きく以下の2つがあります。

外国通貨の短期金利が上昇=中央銀行による利上げ

日本円の短期金利が低下=金融緩和


現在の状況としてはアメリカが利上げ、日本が金融緩和維持なので為替ヘッジコストは上がるでしょう。

日本の金利は0%で維持され、アメリカの金利は年内に2%に到達する予想意見が多いので、想定されるコストは2%になるでしょう。


つまり、為替ヘッジは殆ど確定しているため、為替の動きがこれからどうなるか?を読んだ上で同じ商品で為替ヘッジあり/なしがあるなら、どちらに投資するかを検討するタイミングになったでしょう。

さらなる円安なら為替ヘッジはなし、115円くらいまで修正されるだろうと思うなら為替ヘッジありの方が同じ投資対象でも結果は異なります。

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