投資手法には色々とあります。
株式投資や債券投資、暗号資産、コモディティ、不動産、オルタナティブ等々
その時代ごとに流行する投資方法がありますが、私は株式投資以外は多くの割合をマクロ投資に割いています。マクロ投資は造語みたいないものでマクロ系ファンドと似たようなことをやることですね。
マクロ投資とは
マクロ投資は足元や将来のファンダメンタルズを予想して投資をする方法です。
例えば21年にバイデンが就任したときには、こいつでは原油やエネルギーはダメだろうと20年からエネルギー産業のファンダが悪かったのに逆風の大統領が就任したことは原油や天然ガスを大きく上げるだろうと認識しました。
また、20年末から実は中国株が崩れだしており、21年以降はドルでいこうと
21年〜22年はドルと原油で組んでいました。
この場合、マクロ経済がドル高かつエネルギー高であるという前提のもとで組んでいますが、石油系企業のETFレバやドル高=債券安なので債券ベアなどを保有しつつ、そもそもドル保有自体を増やしていました。
マクロ投資は1年間くらいを予想して投資すれば、ファンダメンタルズによって右肩上がりになる投資先を見つけて狙い撃ちするもので、これは成功しました。
マクロ投資における重要な相関/逆相関
マクロ投資ではある資産の単一方向への上昇を狙っています。
そのため、相関や逆相関には敏感に反応します。
例の一覧では
- 株式とドル/金利は逆相関
- ドルと金利は相関に近い
- 株式と暗号資産も相関に近い
- 原油とドルも相関に近い
- 原油と金利も相関に近い
- 債券と株式は低金利株高時は相関、そうでない時はあまり考える必要があまりない
- 不動産と金利は逆相関
- 金利と失業率は逆相関
- 米にとってインフレとドル高は逆相関要因
まだまだあります。
重要なのは投資対象が決まったときに、その資産と過去の相関/逆相関のあるものを比較することですね。
投資方法
今回の場合は原油とドルを挙げていますね。
原油とドルは相関に近い、かつ原油とドルが金利と相関に近いと分かっているわけです。
つまり、ドルの運用は原油ETFやコモディティETF、あとは債券ベアに投資すればいいと導き出せるわけです。
こうするとドル単独のリターンが年初来で40%ほど、エネルギーは最近は下落傾向ですが一時はバフェット銘柄として相場を牽引したこともあり、売りどき次第では+100%超えでした。
債券ベアは日本の証券口座でも買えるものにベア3倍があり、そちらが+140%
+140%でドルの価値が40%上昇なので凄いリターンですね。少なからずFedが利上げするうちは債券ベアに投資をするのは当然といえば当然です。
マクロ投資は投資対象を大きくしているので、例えば半導体やAIなど一部産業の活況には乗れない点です。例えばですが将来の半導体需要は凄いだろうとレバレッジETFを買うのは得策ではないです。
少なからず、業界が反転していて1年間は右肩上がりになると確信した上で、半導体と相関のある資産を参考指標に投資をするべきですね。
次に狙えるマクロ投資
少し変化はありますが、22年はエネルギー高/ドル高/債券安の時代でした。他にもありますが、私が対象とした点はこれですね。21年から書いてきたことなので記録はあります。
次は増えたドルの価値を守ることにフォーカスしてマクロ投資ができる環境を待つわけです。
次に起こり得ることを予想すると・・・
- 世界景気の後退=23年
- 景気後退+インフレ?orデフレ?
- 景気後退は基本はデフレ
- インフレ予想の修正を最新情報を掴み、24年以降のインフレ率低下を確信できるか
- できたのであれば債券ブルを第一候補に、ゼロ金利にはならないとしても米20年債が4%超え、30年がほぼ4%なのは歴史的水準で20年+の金利2%に下落するだけで大幅利益
- 債券高のフェーズではドル安が進むはず=金利と逆相関
- ドルを利確せずに円高でも円換算価値を上げるには、ドル安以上のリターンが必要
- ドルと逆相関の資産は債券や株式
- しかし、株式は業績のファンダメンタルズが不安
- 景気後退が確実視できるなら、まずは債券ブル
- ただ、過去のドル高や大きな不況時は戦争や新興国の危機を想定できる
- 新興国や準先進国地域が危機になれば流動性危機、それこそイギリスのように金利高騰=債券ベアはまだリスク
- 金利が急騰すればマージンコールにより全資産に売りが波及する
- 今回の世界危機は米国以外で発生しドル高助長
- =将来のドル安の利益が増大し続けていると予想できる
それを置いておいても、どこかで債券高とドル安がまずは現れるはずで、これなくして米株価指数の最高値更新はないと想定します。
つまり、保有しているドルは債券ブルへ投資をしつつ、同時的に金利低下で売られすぎたナスダック銘柄に一定の回復が期待できるので強いハイテク株を同時購入。
また、保有している円を使って、ドル売りのポジションを構築。本来は金利差でマイナスがありますが、債券高=金利低下を狙っているのでコストは低下。
ただし、このポジションは債券安には弱いため米国のマージンコールには注意、相当に可能性は低いですが・・・
過去のリーマンショック時にもあるときの金利をピークに危機では金利低下
リーマンショック直前の10年債利回りの高値は5%程度です。
今回の場合も金利があるとこで張り付いたら債券ブルを買ってもいいと思えます。
いくらインフレが2桁にいきそうだとしても、足元の経済悪化状態で20年+の債券利回りが4%を大きく超えていれば、もともとは低金利だった世界では十分すぎるリターン。
しかも、その担保は米国です。
リーマンショックやコロナショック時に実は債券も売られている瞬間があります。
コロナショックなら3月9日で、30年債は利回り1.3%→1.6%近辺まで売られており、このときに債券ブルを持っていると凄い痛みです。ただし良いエントリーポイントとも・・・
青色が債券ブルです。真ん中辺りがコロナショックの直前です。
大きく水色が上にスパイクしてから、一度大きく下落している瞬間的なポイントが3月9日のコロナショックの日です。
その後は20年後半から金利が上がりだしたので債券ブルETFは下落を続ける形になりました。
この画像から見て分かるように、債券ブルを買うのであれば危機よりは前ということですね。また、できるだけ高い金利から低い金利にいくほど利益が増えます。
これが今狙えるマクロ投資のひとつですね。
どうしても米国が利上げ停止やQT停止を迫られ、それこそBOEのようにQEを緊急的に行う必要性があることを期待すれば狙い目ですが、短期でやるのは非常にリスクが高いですね。
米国全体のファンダメンタルズを見て、あれ?この高金利の維持は無理じゃな?景気悪化が明白じゃね?となればなるほど20年+債券ブルは投資しやすいです。
なぜなら、短期金利は政策金利の影響をかなり受けますが、超長期の金利は将来のインフレ率や経済動向を気にするので利上げのし過ぎは利下げのし過ぎを誘発するリスクがあり、利下げのリスクを利益に変えるのがこの方法です。
出典:トレーディングビュー