マザーズ指数が弱い、ラッセル2000と比較して世界的に小型株がどういう立ち位置にあるか確認

2021年8月21日

雑記 投資 日本株

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暴落ガエル

2021年8月段階で株式市場は振るわず日経平均株価も下げていますが、成長性の高い新興株=小型株が集まる「マザーズ指数」も年初来では安値圏にあります。


出典:SBI証券

マザーズ指数の下落を考えてみる

2020年の10月に高値をつけてからは段々と下がっていますね、構成銘柄には「メルカリ」「フリー」「ウェルスナビ」「BASE」などCMでよく見る企業が上位を構成しています。

しかし、どの銘柄も振るわず日本でのグロースは株価が停滞し、海運や金融などが2020年終盤=マザーズ指数の反落から上昇を始め、グロースよりバリューへと資金が向かいました。

これは世界的な回復に恩恵を受ける銘柄がマザーズ指数には少ないのも要因だと思います、国内需要に対する銘柄が上位構成銘柄に多く、現在の国内の経済動向では内需が冷え込んでいるため、世界経済の回復に恩恵を受ける運輸、素材、製造などが伸びていたのが頷けます。

ではアメリカの中小型株指数である「ラッセル2000」はどうなのかを比較してみましょう。

ラッセル2000とマザーズ指数

出典:Google Finance

マザーズ指数自体がなかったので、東証マザーズETFというマザーズ指数と連動するETFを比較に利用しました。

ちなみにラッセル2000というのは、アメリカに上場する企業の中で上位1000社以外の2000社であり、時価総額が低い中小型株が集まった指数と言えます。

利回り差を比較すると

  • マザーズ指数 -8%
  • ラッセル2000 +39%

と、大きく乖離しています。

ラッセル2000の考察

2020年11月はワクチンが完成したため、ワクチン相場へと移行しました。

大統領選も終わったため不確定要素も消滅したので2重の上昇要因が働いています、その上でゲームストップやAMCエンターテイメントなどショートスクイーズした銘柄がラッセル2000にあったため指数も上がりました。ちなみにどちらも時価総額が4兆円ほどまで一時上がりました。

なので、この2社が大賑わいとなった2月辺りを高値にラッセル2000も停滞し始めました。

マザーズ指数はこれからどうか

マザーズ指数は来年から東証の再編により「グロース」カテゴリーへ移行します。

それはさておき、構成銘柄を見ると内需+ITの企業が多いのが確認できます。つまり、アフターコロナの需要が押し寄せるという企業ではないですが、業種的にも成長性が高い企業が集まり、マザーズへの上場は2021年も活発です。

上で挙げたグロースカテゴリーへの移行により

  • 東証グロース市場指数
  • 東証グロース250指数
  • 東証グロースCore指数

などの新指数が登場するため、マザーズ上場の個別株に投資する場合はこれらの指数に入れるかが上昇の1つの要因と言えるでしょう。

また、プライム(東証の新区分の最上位)区分になるために今年中に東証一部上場に変更することで簡単に入ることができるので、メルカリくらいでしょうが区分変更からプライムに行くという短期的に上の指数に入れる企業も出てくる可能性が指摘できます。

市場再編を取り上げましたが、マザーズ指数に連動する投資信託やETFに投資しても市場は継続性をもって再編するので、再編で大きく下落するということはないようです。

世界のグロース株や中小型株に比べたら指数ベースでも上昇が限定的なので、今はかなりのチャンスがあると思っています。



終わりに

今回は年初来で安値圏にあるマザーズ指数を取り上げました。

成長性の高い時価総額が低い企業が集まった指数が安いということなので、成長している企業が1年前と比較して安いということなので、投資チャンスがあると言えます。

マザーズ指数の中で下げに引っ張られている成長企業を、PSRやPERの低下から探して投資するチャンスだと個人的には思います。

次に上昇相場があるとすると「コロナ治療薬あるいは症状を劇的に治す事実上の治療薬」の登場なので、悲観的になりすぎないようにもしましょう


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日経平均株価が年初来安値になったので、市場を再検討してみる。

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